共学驚愕学園(原作)

(注)これは、「共学驚愕学園」の制作開始前に当時の会員が原作を持ち寄って選考会をしたときのもので、作者は私ではありません。本来の作者に了解を得るべきものとは思いましたが、制作後20年近く経過して既に音信不通状態ですので、制作スタッフという立場で掲載させていただきました。
・・・・・2XXX年。今、学校は、男の子も女の子も、そして動物までもが一緒に学校に通うようになっていた。
 人間からとあるホルモンを取り出して与えることによって、動物は全くカンタンに人間と同じ能力を持つようになったのだ・・・・・。

 ここは共学驚愕学園。
 平和な朝の風景。カラーンコローンとチャイム。
 門から入ってくる女の子。(主役の)他の子たちと「おはよー」とあいさつを交わす。動物も入ってくる。みな平然と動物たちともあいさつを交わす。
 女の子のクラス。人間に混じって、犬、ねこ、象やコアラ、カンガルーなどがガクランやセーラー服(?)を着て座っている。
 おなかの袋から教科書を取り出すカンガルー。前の席の男の子の首に鼻をまきつけてケンカしている象。休み時間ともなれば、コアラやパンダのまわりにはキャーキャーと女の子たちが集まる。放課後も動物たちは男の子と混じって野球をしている。

(これらを女の子の目を通して追ってゆく。授業風景、野球の内容など人間と動物が同じ行動をするおもしろみとギャップをコミカルに描きたい。)

・・・・さて、「ホルモン注入法」の研究はさらに進み、植物にまで応用できるようになった。さらに、逆転の発想により人間が動物の能力を身につけることもできるようになった。あまりに簡単なので、今では、誰でも1つくらいは他の動物の能力を持っているのが常識となっていた・・・・・・。

 再び驚愕学園の朝。
 門から入ってくる女の子。
 もう一人帽子をかぶった女の子が入ってくる。
 「おはよう」と女の子。
 「おはよー! 見て見て! 今朝やっと咲いたのよ!」
 その子が帽子をとると、頭にでかい花が咲いている。
 授業ともなれば、先生は生徒を黙らせるため、突然ライオンのように吠える。
 休み時間、追いかけっこをする動物と男の子。男の子は突然壁にはりつき保護色となってかくれる。ぶたれそーになると首がひっこむ子。
 もはや動物やら人間やら植物やらわけがわからない。

 しかしあの女の子は何も能力を身につけていない。
 「何で何も注入しないの? 1つくらい持ってないとバカにされるわよ」
 「趣味じゃないんだもの」

(女の子はこーいった学園のハチャメチャを平然と受けとめとけこんでいる。しかもそれを醒めた目でながめている。)

・・・・・ホルモン注入法はもはやとどまるところを知らず、1人で何十もの能力を身につけ、動物も他の動物の能力を身につけている・・・・・。

 もはや学園は大混乱。けんかっぱやいぞうくん。鼻を引っぱられる。すると、鼻はいきなりもげる。トカゲのしっぽの能力をつけているのである。

 ホルモン注入法はさらにエスカレート。な、なんと男が女の、女が男の能力までつけるよーになり、もはや何でもかんでも能力をつけよーと、競争になっている・・・・。

 学園内。女の子のクラス。席についている女の子。ガラッと戸のあく音。「きりーつ、きおつけ。れいっ」
 クラス全体が写し出される。
 クラス全員、先生まで、男か女か動物か植物か、わけのわからんものになっている。
 すべて同じ形体で誰が誰やら全くわからない。
 ただ一人、女の子を除いて。
おわりです。      

作者より
(これはギャグです。はっきりいってこれはあじましでおの世界です。女の子のイメージは『スクラップ学園』のミャアちゃんです。全ぺん通して、とにかく、おもしろおかしい場面で通したいのです。演出くんの腕で動物の特徴を生かしてほしいのです。一歩まちがえば異常作品です。)
感想をウラにどーぞ。

gallery HANE / Animation / Kyougaku / Original (2003.06.15)